厚労省

twitternew_thumb
スポンサーリンク


◆厳選ニュース






【関連】


私は厚生労働省の年金部会の委員を務めています。 「高所得者の厚生年金保険料上げ、27年9月から厚労省案」との日経新聞の報道により、「大増税だ」「現役世代の負担が増える」という不満の声が高まっています。 ⚫️日経新聞記事 https://x.com/nikkei/status/1879836569512948141 手取りが減ってしまう、せっかくお給料が増えても、社会保険や税の負担が増え、インフレもあいまって、使えるお金がなかなか増えないと感じる方も多いと思います。でも、私は下記の背景から、この案に賛成しました。 厚生労働省の考え、審議会の議事録や資料、また私の意見を書きます。 ⚫️厚労省の資料 https://mhlw.go.jp/content/12401000/001337885.pdf ⚫️背景 ・記事にもあります通り、「会社員らが入る厚生年金の保険料は月収を「標準報酬月額」と呼ばれる32の等級で区別し、料率18.3%の保険料を労使折半で納め」ます。 ・全員が負担増になるのではなく、負担が増えるのは、上限の方だけで全体では1割以下です。 ・しかし、現行の等級の上限は65万円ですが、男性の場合、上限に達する人が9.6%というかなり高い割合で最頻値になっています。(p6) ・健康保険の方がより多く等級(50個)があります。厚生年金は32個しか等級がありません。これは年金の受給額の開きがありすぎると大きな格差につながるから上限ができてきた背景があるそうです。上限等級の人数が一番多いというのはいびつであるという意見もあがりました。 ⚫️厚労省から示された意義 ・上限該当者は、負担能力に対して相対的に軽い保険料負担となっている中、今後、賃上げ が継続すると見込んだ場合に、負担能力に応じた負担を求めるとともに、将来の給付も増やすことが出来るようにする観点から、現 行ルールの見直しを検討することとしてはどうか。 ・上限等級を追加した場合には、新たな上限等級に該当する者の報酬比例部分が増加するとともに、保険料収入が増加し、これが給付に反映されるまでの間の積立金の運用益が増加することにより、厚生年金受給者全体の将来の給付水準も上昇する(所得再分配機 能の強化につながる。)など、高齢期の経済基盤の安定、所得保障・再分配機能の強化につながる。 p11 ⚫️審議会の議事録 第21回2024年11月25日 https://mhlw.go.jp/stf/newpage_20241202.html 第11回2023年12月26日 https://mhlw.go.jp/stf/newpage_20231226.html ⚫️私の意見 ・標準報酬月額の上限については、より高い等級を設置することに賛成します。 ・(本人の老後)賞与除く月給63.5万円以上の方が今回は対象です。保険料の負担は増えますが、将来の年金の受給額が増えて、老後の生活にとってはプラスです。 ・賞与なしの798万円が高所得者でない、という意見もネット上にありましたが(所得の中央値は400万円ほどなので相応の負担ができる立場にあると私は思います)、そう思うなら、だからこそ上限を引き上げて、その年収に見合う老後の年金を支払うために事業主にも協力を求める必要があると思います。 ・(年金財政の安定)年金財政は、これから少子高齢化により財政基盤が不安視される中、所得が高い人や余裕がある人により保険保険料を負担してもらうことによって年金財政を安定させ、それを運用させ、厚生年金全体としての将来の受給金額を上げることが重要だと思います。本人にとっても、将来的な受給金額が増えるのでいいのではないかと考えています。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 【ネットの議論の違和感】 ・国民の負担率があがっていることに対する見直しは必要かもしれませんが、社会保険の負担が増える=増税、政府が悪いという議論は短絡的に感じます。社会保険は、「保険」です。基本的には、支払った保険が高いと、もらえる額も多くなり、本人の老後にもプラスになります。 ・手取りが減って、少子化が進む。こどもを持つ人数が減るのではないか、子育てするのにお金がかかるという意見もあると思います。それは一理あると思いますが、子育てにお金がかからない社会にしていくため、教育無償化などの子育て政策を充実していくことが必要だと思います。 ・社会保険の考え方について。どんな人でも、安心して生きられる社会にしよう、セーフティーネットを作ろう。そのために社会保険があります。老後になったら貰える年金だけではなく、障がい者になったら、遺族になったら貰える年金などさまざまな制度があります。そして、負担能力がある人は多く負担して、社会として再分配しようというのが基本的な考え方です。そのため、負担能力がある人は負担をするというのが基本的な考えです。個人の損得だけではなく、社会のためになるかという点で議論が加速してほしいです。 ・何が現役世代のためになるのか。世代間格差について。自分たちの負担が増えるから、現役世代にとって損だ。というのも短絡的です。年金は、払ったお金の一部を積立金として運用しています。積み立てて利益が出た部分は将来の給付額が増えることにも繋がります。今負担が増えるからといって、必ず今の高齢者の人に全部お金が流れるというものではありません。何が若者世代のためになるのか、最年少の委員として、そこには徹底的にこだわって発言してきました。うまく代弁できていないこともあると思いますが、そこは申し訳ないです。たかまつでは不十分だと感じる方は、ぜひ皆さんの声で次回改正時若者や現役世代をもっと委員にいれるように厚労省にお伝えいただけたら嬉しいです。 ・年金が破綻するから、将来は貰えないという考えについて。これをいう人は、事実に基づかない発言か、年金についてあまり知らない方だと思ってください。年金の健康診断と呼ばれる財政検証。これは5年に一度行われ、約100年、人口の見通しや経済など複数のパターンを想定し、将来の年金の金額を予測しています。年金制度は、かなりエビデンスに基づいて議論されていると思います。年金で今後一番困るのは、厚生年金に入っていなく、低年金で生活をしなくてはいけない人たちになると思います。年金をできるだけ納めた方がそういう観点からもいいと思います。人生100年時代。長生きしても安心して生きていけるように、厚生年金に入れる人はできるだけ入って、事業者にも協力してもらい、自分の保険料をあげた方がいいと思います。これについては、厚労省の広報や社会保障教育にも問題があると思っており、その点も少し議論になりました。 ・審議会に参加している専門家の多くの人は、この議題に賛同しています。詳しくは議事録をご覧いただきたいのですが、それは、このようなことを俯瞰した場合、高所得者の保険料引き上げは将来にわたっていいと判断されたからだと思います。政府が言うことにも、私もふくめ皆さん是々非々で望んでいます。そのため、内容が一致できなかった論点もたくさんありますが、本論点は皆さん方向が一致していました。「政府の犬だ」、などと安易に批判せず、それぞれの委員がどんな発言をしているのか、それにはこう言う点で賛同できないなど建設的な議論を期待しています。 ・みなさんからの貴重な意見をいただける場なので、ネットやリアルでいただいた意見は、厚労省の方にお伝えしたり、他の委員の方にお伝えしたりすることもできます。皆さんの意見を聞いて私の考えが変わることも当然あります。一面的な議論にならないことを祈ります。私も理解しきれていないため、全部にすぐに返せる訳ではなく申し訳なく思いますが、できる限り、委員として政策の翻訳者として、こども若者の意見を伝える役割を果たしていきたいと思います。 ・このツイートは、あくまで私がまとめたものなので、一次資料にあたってください。データなど間違いがないよう慎重にあつかっていますが、万が一間違いがあった場合には訂正など致します。



【ツイッターの反応】



 今の人、未来のこどもたち、歴史的に批判され検証されるべき対象だと覚悟を持ちやっています。自分がNHKの時に審議会を取材し、批判的に見ていたので当然批判的に見られるべきだと考えています。 炎上しても、伝える必要や責務がある。必要な制度だと思ったから賛同し、説明しています。 ちなみに私の活動の主軸は、笑下村塾の活動です。タレントさんは、イメージを商売とし、メディア露出をし、企業の商品やブランド向上のためのCMを行うことだと思うので、私の活動とは少し違うと感じています。私は嫌われても若者や次世代のために発言する社会起業家でありたいと思います。


こどもが欲しいと考え、自分の将来と向き合ってきてはいますが、経験してないからわからない点も多々あると思います。 ご教授いただけたら嬉しいです

どんな人でも、安心して生きられる社会にしよう、セーフティーネットを作ろう。そのために社会保険があります。障がい者になったら、遺族になったら貰える年金などさまざまな制度があります。長生きしても安心して生きられるような社会にしていく必要があります。 そして、負担能力がある人は多く負担して、社会として再分配しようというのが社会保険の基本的な考え方です。個人の損得だけではなく、社会のためになるかという観点で議論していきたいと思っています。 今回は、賞与除く月給63.5万円以上の方が対象です。本人の保険料の負担は増えますが、将来の年金の受給額が増えて、老後の生活にとってはプラスです。政府に不信感を感じるかもしれないし、その分、自分で投資したいという意見もあるかもしれませんが、社会的な意義を理解いただきたいと思っています。すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利、生存権が憲法で保障されています。それを支えるのが社会保障制度です。みんな生活が大変な中で、苦しい立場に置かれた人が、一層苦しい立場に置かれないよう互いに支え合う社会を作るための社会保障制度です。 そして、今回たくさんいただいた声。賞与除く月給63.5万円でも、「子育てするにはお金がカツカツ。今が大変で老後は考えられない。」それは、本当にそうだと思います。だからこそ、子どもを持つと生活が苦しくなる社会、そんな社会にならないよう子育て政策を充実させ、そして子育てに関わる所得制限をなくしていきたいと思っています。所得があるために色々な支援から除外され、子どもが欲しいのにお金が心配で産めない方々に寄り添う必要があると思っています。 老後は考えられない、老後の資産防衛までできない。だからこそ、何歳まで長生きしても貰える年金をうまく活用してほしいです。 私は「年金は、人生そのものなので、年金の細かい制度だけではなく、子育てや女性の生涯の生き方、世代間格差、障害者、低年金生活者、社会課題からアプローチして議論すべきだから、そのような場をそれぞれ設けてほしい。(一部議論はしましたが、それでは不十分です)こども、若者の声は私だけではなく、たくさんの声を聞いて欲しいから場を増やして、若者委員を増やして欲しい」と提言し続けました。 私は若者世代の声を1人で代弁し続けるのは難しいです。だからこそ、審議会にもっと若者が増えて、その数が3割ぐらいになるように期待しています。

国民の負担率が増える中で、社会保険料を引き下げたいという声があるのはもちろん理解しています。しかし、社会保険料率が上がっている要因の大部分は、人口が高齢化しているからであり、高齢者に生活費が必要となる以上、それは何らかの形で国民が負担するしかなく、もし社会保障制度で対応しない場合、家族に私的な扶養負担がのしかかる形となります。私は、高齢者内での再分配をもっと強化すべきと考えていますが、それでも現役世代が支払う社会保険料を相当な規模で高齢者の年金の給付に回す必要はあると考えています。 社会保障制度として、長生きした人や障がい者の人を支えることは必要ではないでしょうか。負担できる人に多く負担してもらい、社会として再分配するという原則に立ち返った時に、上限の等級に最も多くの男性がいる構造は私はいびつだと思います。 年金財政がより安定し、高所得者の方の将来の給付水準があがることは、ご本人や社会にとって本当に悪いことでしょうか。 私はこれにこだわっている訳ではなく、審議会ではなかなか抜本的な制度改正ができないので、それは政治の力や選挙で国民が判断することだと思いますので、ぜひ音喜多さんのお考えを教えていただきたいです!! 抜本的な制度改正をしても、少子高齢化が進む社会では、今のこの社会保障の思想に基けば、今の制度に似ていたり、高所得者の方にはより多く負担していただくという考えになっていくのではないでしょうか。 本件には賛成したものの個人的には、現役世代に配慮した子育て政策や世代間格差を解消すべきだと考えてはいるので、その点については当事者をいれて、議題にいれてほしいというお願いはずっとしています。










↓話題のニュースはこちら↓